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ニューヨークの新聞 吉澤氏の人生
「 ニューヨークの新聞  」と言っても、英語の新聞ではない
日本語で読める、NYに住む日本人の為の新聞のこと
「週刊NY生活」「デイリーサン」「よみタイム」など
フリーペーパーで、日系スーパーや、日本食レストランで配られる
NYに住む日本人にとっては、これらの新聞は、欠かせない

そして
私にとっては、これらの新聞は、格別の思いがある
2007年11月の、オフ・ブロードウェイ作品
「 I and Me & You and I 」を応援してくれた新聞だ
「 日本人で初めて、英語でオフブロードウェイに進出! 」
「 ニューヨーカーに、アメリカ人に、見せたい作品! 」
と、讃えながら、紙面に何度も掲載してくださった
舞台がアメリカ人に評価されると、まるで自分のことのように
誇りに思ってくださり、喜んでくださった
私にとっては、日系新聞の皆さんは、かけがえのない仲間になった

「 よみタイム 」の、吉澤信政氏が亡くなられたと連絡があった
吉澤氏は、産經新聞を経て米国読売新聞から独立された後
NYの日本人のための新聞「よみタイム」を発行された
私も、2回、取材を受けている
まだまだ、オフブロードウェイなんて夢のように思っていた時
そして
その夢のような夢が実現する時、丁寧に取材をしてくださっていた

「I and Me & You and I」の日本語版「私とわたしとあなたと私」
吉澤さんは、取材する前に脚本を読んでいらして、尋ねられた
「 僕は、この日本語版に深く感銘を受けたのだけれど、
山村さんは、なぜ、最初この作品を書こうと思ったんですか? 」
私は、必死に考えて、答えた
「 40代になって、人生の先が見えて、絶望って言うのか・・・」
私の次の言葉を待たずに、吉澤氏が、カラカラと笑い出された
「 40歳で、人生の絶望? ハハ、こりゃ、おかしいや! 」
その瞬間、
私も、自分の青臭さが急に恥ずかしくなって
自分でも、思わず、へへへと笑ってしまったことを覚えている

吉澤信政さん・・・享年、61歳
・・・まだまだ、いっぱい人生残っていたのに・・・
日本から、遠くマッハッタンの空へ向かって
心からご冥福をお祈りいたします
本当に、ありがとうございました

通夜 7月18日 PM4~7  葬儀 7月19日 AM10~12
ニューヨーク本願寺仏教会 
332 Riverside Drive NY NY 10025 
( ハドソン川沿いの105丁目 )

New York の お話 | 10:47 | comments(0) | trackbacks(0)

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