2006.03.11 Saturday
震える心 震える足
michi going to the Weill Recital Hall at the Carnegie Hall
michi、カーネギーホールの中にある小ホールWeill Recital Hallで行われた、
日本人バイオリニスト、多治比純子さんのコンサートに出かける。
その真摯なヴァイオリンの演奏に、心震えた。 同時に、「足」も震える。
足・・? それはコンサートのせいではない。
来週行われる I and Me and You and I の相手役オーディションの時に、
michiは、自分の代役を、友人の女優Vickyにお願いした。 そして、
彼女の芝居のリハーサルの合間に、michiがスクリプトを届けに行くことになった。
Vickyからの電話で、47丁目の「Racoon」で、待っているとのこと。
しかし、時間通りに行ったが、探しても探しても、「Racoon」は見つからない。
Vickyは、携帯が嫌いで、留守電サービスを使っている。
メッセージを入れてもVickyから返事はない。michiの家の電話に、かけているかも・・
michi、47丁目から、56丁目の自宅まで、急いで戻る。
ゆるい上り坂の7番街、走っても走っても、足がもたつく。ハアハア・・、息切れる。
ようやくたどり着いたmichiの部屋、案の定、Vickyのメッセージが・・
「Racoonの住所は、252westよ、早く来て!リハーサルが始まっちゃう!」
住所を聞いて、あ!・・と、michi、気が付いた!
そう言えば、そのあたりに、「楽」という和食屋があったっけ・・あ、あれだ!
michi、慌てて、アパートを飛び出、7番街を、転がるようにダッシュで走り出した。
猛烈全力疾走のmichi・・春爛漫の気候になった、この日のNY・・・汗が噴き出す。
観光客でごったがえすタイムズスクエア付近、色んな人にぶつかりながら「楽」に着いた!
しかし・・・中は真っ暗で、もう誰もいない様子・・・あー・・間に合わなかったんだ・・・
michi、仕方なく、michi側のスタッフに、スクリプトの手渡しを電話で依頼する。
そして、来た道を、2往復の最後を、とぼりとぼりと、歩いて戻った。・・長い上り坂・・・
日本人にとってみると、「楽」はね、「Racoon」じゃなくて、どうやっても「ラク」なの・・
でも、Vicky、ごめんね、仕事の合間に時間を作ってくれたのに・・・
ヴァイオリンの美しい響きを聞きながら、久しぶりに駆けっこをした足が、震えていた。
いや、michi、やっぱり、ガクガク震えていたのは、心かもしれない。