映画の撮影で、ロケ現場になった国立を訪れた
題名は、まだ公にされていないので、今は控えるが、
私は、女性編集長の役で、江口洋介さん扮する主人公に
スイーツ書籍の出版を勧めるシーンで登場する
おいしいケーキを毎日食べるシーンがある江口さんは、
当分、甘いものは、ちょっと・・・と、苦笑いされていた
ただ、編集会議のシーンではケーキが登場せず、私は、少々、残念
監督は、深川栄洋監督
風邪気味で、薬を飲んで、少し朦朧としながらも、
的確に、そして、実に柔らかに囁くように、指示して行かれる
スタッフは、おしゃれな人が多い
目立ったのは、それぞれ、かわいい帽子をかぶっている
スクリプターの坂本さんが、
「 みんな、寝癖がひどいから、それを隠すためでしょ! 」
と、大きく笑った
坂本さんは、随分昔に、私と二時間ドラマで、ご一緒した
「 でも、ぜんぜん印象が変わっていないですよね 」
変わらないと言われるのは、案外、嬉しいものだ
しかも、声も変わっていないと言われる
「 普通は、だんだん低音になるのに、変わらないですよ! 」
声を指摘するなんて、さすが、記録さん、プロフェショナルだ
もう一人、久しぶりに会ったスタッフがいた
メイクの竹下フミさん
初めて会ったのは、もう16年も前
TBSの金曜ドラマ「徹底的に愛は」という連続ドラマだ
壮絶な愛憎のドラマだったけれど、現場は、和気あいあいだった
ドラマのストーリーを二人で懐かしみ、交互に追いかけたり、
私の愛犬ビギンも、ドラマに登場したことを思い出し、笑った
ニューヨークから、一時帰国して撮影した「ココロの星」でも、
メイクの担当は、フミさんだった
乳がんを克服した大原まゆさんをモデルにした映画だったけれど、
撮影現場で、元気に指導してくれていた大原さんは、
すでに天に召されてしまっている
フミさんと二人、辛い思いで、まゆさんのこと、慈しんだ
フミさんは、今や大御所の雰囲気だけれど、その姿勢は変わらない
どんな小さな役柄の人達にも、温かく声をかけ、実に丁寧に接する
その謙虚で頼りがいのある姿にいつも驚き、さすがプロだと感心する
国立は、学生時代、過ごした街
現場入りの前に、大学通りを、車で往復した
部活に向かう18歳の私が、横断歩道をピョコピョコ歩いてそうで、
ちょっと、ノスタルジックに、胸の芯が、熱くなった