ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
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(C)2012 Twentieth Century Fox

映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」を観た

本来、3Dは、あまり好きではないけれど
海の映像などを楽しめるよう、敢えて3Dの回を選んだ

すぐに、あぁ、3Dにして良かったと思えるシーン
動物園の動物達が次々に現れる映像が続いた
本当に動物園を訪れたようで、目の前に動物を感じ
嬉しくて微笑んでしまった
全編、美しい映像や、迫力のある動きが満載で
3Dの良さを、あらためて満喫出来たと思う

とは言え
ストーリーは、所謂、ハリウッド的作りをしていない
なかなか漂流シーンに突入しないし
最終のエピソードも、蛇足にさえ思えるから
もっとシンプルな作りを好む人もいるだろう
でも、私にとっては、心に残る奥深い作品だった

最後に主人公が語った言葉で
人生は、失って行くものと言うセリフには
ハッとさせられた
人生とは、何かを得て行くものではないのだ
・・・失って行くものなのか・・・
そうなのかもしれない

そして、映画の帰り道、もう一つ、ハッとしたこと
二つのストーリーを主人公が語るのだが
映画を見ている最中の私は
このトラと漂流した話が事実だと、当然の如く思った
しかし
実は、もう一つのストーリーが真実ではなかったのか
もし、そうだとしたら・・・

観終わった後
色々と映画の内容に想いを馳せることが出来るのは、
何と、贅沢なことだろう
これら全て、監督の狙いなのだろう
さすが、アン・リーだ

ひとつだけ困ったことは
タイガーは、恐ろしいケダモノなのだ、と
擦り込むように裏付けがされているのに
どうしても
冒頭から、かわいらしく思えてしまったこと
多分、家に犬や猫がいる人は、皆、同じじゃないかしら

ま、動物好きには、たまらない映画でもあるってこと
でも
それだけじゃ、終わらないけれどね

in the audience 客席にて | 19:45 | comments(2) | trackbacks(0)

朗読ライヴ レ・ミゼラブル「夢やぶれて」
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Club333「Starlight night-high!」
東京タワーでの朗読ライヴ、無事終了しました

上の写真は、前列真ん中がアーティストの玲里さん
右側が、演奏者の難波弘之さん、左側が田中広子さん
後列左から、育乃介クン、宮城純子さん、私

今回、予定していたユーミンの歌の朗読は割愛
素材は、レ・ミゼラブルだけで、いっぱいになりました

主なエピソードは
「銀の食器を盗んだジャンバルジャンと、司教」
「路頭に迷い、娘の為に歯までも売るファンテーヌ」
「革命で戦うマリユスと男達」
「マリユスを想い、彼を守る為に死にいくエポニーヌ」
「希望を持ちながら歌い上げる民衆の歌」

涙を押し殺しながら聞いてくださった方も多くて
読ませていただく私達は、感謝の気持ちでいっぱいです

作品の中から
ファンテーヌの「夢やぶれて」の詩を紹介しますね
映画の中では、アンハサウェイが
延々とワンショットで、沁み入るように歌う歌です
また
数年前、イギリスのオーディション番組の中
歌唱力で世界中をあっと驚かせ
大スターになった中年女性のスーザンボイル
「夢やぶれて」は
彼女がそのオーディションで歌いあげた曲でもあるんですね

日本語の詩は、メロディに合わせる為のものでしたので
私自身が、翻訳したものをご紹介します
絶望の淵の歌なのに
なぜか励まされる歌のように思えます
どうしてなのかな

あ〜ぁ
やっぱり、もう一度、映画、見たくなっちゃった

*************

I Dreamed A Dream

過ぎ去った日々、私は夢を見ていた
希望は、のびやかに高く、
生きる力に、満ち満ちていたあの頃
愛とは永遠だと信じ、神もお許しになるのだと
でも、それは、ただ私が若く、
畏れを知らなかっただけ
夢は膨らんで、溢れ流れて、
やがては、はかなく消えてしまった

あの夢を取り戻すことは、もう出来ない
高らかに歌い上げる歌もなく、
喜び飲み干すワインもない
夜になれば、恐ろしいケダモノが、現れ、吠え立てる
そのうなり声は、雷のように低く響き渡る
獣は、希望を食いちぎり、私の夢を、辱める

夏の日、あの人は、私に寄り添い、
喜びで満たし、無知な私を導いてくれた
そして、秋とともに、あの人は去っていった
今でも、私はあの人が帰ってくるのを、夢見ている
私達は、共に人生を歩むのだと

かなわぬ夢もある、
切り抜けられない嵐もあると、わかっているのに
私の人生は、もっと違うと夢見ていた
生きているのが、こんなに苦しい地獄だなんて

こんなはずじゃなかった
夢やぶれし 私の人生

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東京タワー朗読会 | 10:52 | comments(2) | trackbacks(0)

22日は、東京タワー朗読ライヴ