エポックメーキング
右から秦建日子監督と高明監督補、真っ黒になってるけど、いいコンビ

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まるでトンガ出身みたい! 有能な監督補の高明さん

映画「クハナ」
撮影が3日空いて、三重県の色んな所を歩いた私
( 小旅行の様子は、また改めてご紹介しますね )

久しぶりに、撮影現場に行ったら、驚いた
全てのスタッフが、真っ黒になっている
ボランティアの桑名映画部の皆さんまで
日焼けしていて、半端ない黒さ
「えっと・・・あなた、ホントに日本人ですか?」
思わず、聞いてみたりした
でも、みんな、本当に楽しそう
黒くなったことを、自慢しているかのよう

実は私、この日が、撮影、オールアップ

撮影に入る前のこと
ホントは私、とてもとても不安だった
「 おばあさんの役なんて、出来ますかね?」
秦建日子監督から、そう要請された時
一瞬、言葉に詰まった私
でも、すぐに
「 役者だから、何でも出来ますよ〜 」
と、笑顔で、ハハハと答えたけど
不安だった
過去にも、孫のある役はあったけど
本当のおばあちゃんらしい役は、初めてのこと
髪を白髪に染め、少し歩き方を変えてみたりした
でもね
終わってみたら、いつものように、普通に演じていた
秦監督の演出で
大らかで、弾けたおばあちゃんを求められたから
その通りやっていたら
愉快なおばあちゃん像になって行った
すごいな、秦監督
だからね
もっとこの役を、演じていたかったの
でも・・・
・・・終わり

撮影が無事オールアップし、
本来は宿泊する予定だったけど
最終便に間に合いそうだったから
挨拶もそこそこに、慌てて、荷物をまとめ
スタッフがスピードあげて、桑名駅に送ってくれて
電車に飛び乗ることが出来た
名古屋からは、最終の新幹線
乗客は、疲れていて、グッタリと寝込んでいた
私は、メイクも落としていなかったから
白髪頭を帽子で隠しながら、座席に深く身を沈めた
疲れてはいるけれど、心地いい疲れ
でもね
寂しくて寂しくて、たまらなくなったよ

全てのスタッフ、キャスト、桑名の映画部の皆さん
エキストラに参加してくださった一般の方々
なんだか、みーんなが
楽しくて仕方ない、いい映画を作りたい!
って言うエネルギーに、満ち溢れていた現場だったと思う

この映画の最後、クライマックスは
ジャズブラスバンドの大会となる
ほとんど全員の出演者が登場する、圧巻のシーンだ
でも、ここに、おばあちゃんは、出て来ない
だから
私は、このシーンを、スクリーンで観ることになる
その時、私は
素の私として観るのか
役柄のおばあちゃんとして観るのか
自分でも、わからない
でも、心底楽しみ
待ち遠しい

今回の映画現場、その合間のオフも含めて
色んなことが、私にとって
意味のある作品だったのかもしれない
ロケ地が、故郷の三重県だったから
伊勢の、子供の頃の風景を歩き
ノスタルジック・ジャーニーが出来た
初めてのおばあちゃん役だから
おばあちゃんルーキーでもあった
もしかしたら、私の、エポックメイキング?
私の、新時代に、なるかも

秦監督、スタッフの皆さん、桑名の皆さん
どうぞ、この後撮影するクライマックスシーンが
素晴らしい大団円となりますように!
ありがとうございました!


寒がりの、おばあちゃんの足

収録・撮影 | 13:39 | comments(5) | trackbacks(0)

ウドさんと、ブラッキー


映画「クハナ」
もう撮影が終わって、東京に帰られたけど
ウド鈴木さん、いい方だったな
何にも悪いことしてないのに
「すいません」「すいません」が口癖

現場に向かう車の中で
みんなが、自分のペットの話になり
ウドさんが
中学生の頃飼っていらした犬のお話をされた

名前は、真っ黒なワンコ、ブラッキー君
「本当に馬鹿でね、お座りもお手もできなかったんです」
だから、ブラッキーが、前脚を上げた瞬間に
ウドさんが「お手!」と叫び
ブラッキー君が、何かの拍子に座った時に
すかさず、「お座り!」と言って
後出しのように、合わせていたとのこと
その様子を想像するだけで、車の中は、大笑いになった

そんなブラッキーは
とても愛くるしいお顔で、誰にでも愛された

その頃、ウドさんのお父様は、息子には、とても厳格で
お家に毎日配達される牛乳は、大人用だから
「おまえのようなガキは、飲むんじゃない!」
と、ウドさんには、飲むことを許さなかったそう
でも、ふと見ると
お父様は、ブラッキーのお皿にはトクトクと牛乳を注ぎ入れ
飲ませていたというのだから
ブラッキーが、いかに愛されていたか、良くわかる

ブラッキーの散歩と言うのは
田舎だったから、クサリを離してやり
自分で田畑や山を駆け巡って
戻ってくるのが日課だったそう
そんな、ある日
いつもと同じようにクサリを離してやった時のこと
ブラッキーが、普段は行かない道路へ飛び出し
走っているトラックを、必死に追いかけて
何と、後ろから激突してしまった
車に激突したというのは、それを目撃した人に
後で、聞いたそうだが
なぜ自分から、激突したのか
ウドさんは、不思議でたまらなかった
そして、その後、ブラッキーは
フラフラになりながら、自分の家に戻り
裏庭にある納屋に潜り込み
そこで、息絶えてしまったと言う

その後
家族の一人であるウドさんの叔父様が
心臓が悪くて危うい状態だったのだが
奇跡的に快復し、良くなられたとのこと
・・・そう・・・
ブラッキーが、身代わりになってくれたと
ウドさんのご家族は、思わざるを得なかった
「でもね、忘れられないですよ
納屋の中で、横たわって
ベロリと舌を出して、死んでたブラッキー
悲しかったなぁ・・・」

車の中、全員がシンとした
思わず、私、叫んだ
「ダメ、ウドさん、メイクしたの、とれちゃうよ〜」
でもね、ブラッキー君
ずっとウドさんのそばにいて、見守っていてくれているよ
きっと、そう
「はい・・・ボクも、そう思っています」

訥々としたお喋りだけど
車の中の、本当に短い間に
みんなの心に沁み入るお話をされたウドさん
そのお人柄と、やはりプロでいらっしゃる姿を
垣間見た気がした

ブラッキー君
今もウドさんの心の中にいて
幸せだね、きっと

収録・撮影 | 10:19 | comments(2) | trackbacks(0)

桑名駅映画部の活躍


映画「クハナ」
私の家族を紹介します!
左からお嫁さん須藤理彩さん、孫の松本来夢ちゃん、
咲良菜緒さん、息子の宮本大誠さん
そして、おばあちゃんの私

息子役の宮本さんとは、
2001年撮影の映画「夜を賭けて」でご一緒して以来
韓国ロケは壮絶だったね、とか
でも、韓国焼酎は、安くて沢山飲んだね、とか
あの日、韓国で、NY同時多発テロを知ったね、とか
話は尽きない

そんな、私たちの前に、お団子が運ばれた
色んなおいしい地元のものが、次から次へと差し入れされる
食事にはカレーライスなどの温かいモノ
揚げ物だけのお弁当の時は、心込めた手作りのサラダ
「お家にある野菜だけで作ったから」
と、控えめに言われるけど
どんなにか、この手作りサラダ
スタッフキャストの疲れを癒してくれることか

みんな、みんな
桑名映画部の皆さんの、お心遣い

桑名の皆さんは、差し入れだけではなく
スタッフとしても働いてくださったり
キャストやエキストラでも参加し
ロケ場所や、休憩場所も提供してくださる
そして、いつも皆さん
必ず、笑顔

その桑名の皆さんの代表として
方言指導の園山晴子さんをご紹介しますね
いつも、役者のそばについて
細かく桑名言葉を伝授
ポイントを掴みながら、役者の気持ちに沿い
サラリと、でもしっかりと訂正してくれる
私は三重県出身だけど、故郷の伊勢と桑名は
イントネーションも違うから、いつも頼ってしまう
女優さんでもいらっしゃる園山さんは
役者の気持ちが、良くわかるから
みんな、園山さんのそばを離れず、人気者

てなわけで
桑名の皆さんの力なくしては
本当に、この映画は、出来ないということ
深く、感謝・・・
ありがとうございます!


松本来夢ちゃんと




咲良菜緒さんと


方言指導の園山晴子さん

収録・撮影 | 20:48 | comments(3) | trackbacks(0)

プロ失格ね!


映画「クハナ」
桑名での、ロケ初日
東京から、新幹線、在来線と乗り換えて到着
ホテルロビーで待ち合わせて、撮影現場へ行く
ところが
共演の、須藤理彩さんが遅れていて
出発できないとのこと
予定の電車に、乗り遅れたらしい
でも、20分程で理彩さんは到着した

「プロ失格ね!」
開口一番、理彩さんに向かって、声掛けた私

実は
私達、久しぶりの再会なのだ
15年位前のCM、「ハイシーBメイト」
覚えていらっしゃる方いるかしら?

吹き出物が出来た新人女優役の須藤理彩さんに
「プロ失格ね!」
と、厳しく言い放つ先輩女優、それが私
「いや〜、懐かしいね〜〜」
と、抱き合った

今回、私達は姑と嫁と言う関係
でも、ホラ、楽しそうでしょ?

初日の高揚感もあり
秦建日子監督も、気持ちのいい演出で
和気藹々と楽しい現場

私も、おばあちゃん役、がんばりまーす!





収録・撮影 | 22:45 | comments(1) | trackbacks(0)

映画「KUHANA」クランクイン
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制作発表が行われましたので
お知らせしますね
9/3公開予定
秦建日子監督「KUHANA」が、クランクインします

三重県桑名市の小学生たちが
ジャズバンドに挑戦するストーリー
私は、主人公の女の子のおばあちゃん役です

そう
私の出身地、三重県での収録
でも
映画の舞台になる桑名市は
私の故郷の南に位置する伊勢市とは
随分離れています
でも、でも
何とか、収録の合間に
伊勢を訪れたい

このブログで、収録の様子と、オフの過ごし方など
ご紹介出来たらいいな

お楽しみに!

収録・撮影 | 11:50 | comments(3) | trackbacks(0)

私は、おばあちゃん!
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本日は、映画の衣装合わせ
役柄は
主人公の、おばあちゃん!

監督の目の前に、私服で座ったら
すかさず、監督の呟き
「 わ・・わかい・・・」
事前に、ちゃんとお会いしているのだけどナ
大丈夫!
ちゃんと、おばあちゃんになりますから!
てか
私の友人の中には、すでに、孫がいる人もいるもの
ほぅら
衣装の、柄割烹着なんて着たら
正真正銘、ちゃんと、おばあちゃんでしょ?
確かに、自分より、年上役をやるのは難しいけれど
これは、役者冥利につきること
幸せなこと

監督からは
おおらかな、おばあちゃん像を言い渡され
はてさて
どんなおばあちゃんに、なるのかな

来週には、情報公開出来ますので
あらためて、映画のこと
お知らせしますね
お楽しみに!

収録・撮影 | 15:30 | comments(2) | trackbacks(0)